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社会之底辺這う朽縄改め、社会之底辺×食物連鎖乃天辺迄÷児のBLOGサイトです。 最初の記事2つは注意事項で御座います。
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最近の服についた匂いは媚びた甘い香水ではなくて

 
 

 
禁煙禁止地区

 



昔はそれ程その香りが嫌いではなかった。
意識もしていなかった。
甘ったるいだけのその匂いは何種類も混ざり合って
よくわからないまだるっこいモノになっていたから。
別に恥ずかしい事じゃない。
関係は持たないし、ただ群がられていただけ。
それでもつく匂いには
その匂いをつけていた人柄が容易に想像できる。





自己主張の激しさは化粧だけにとどまらない。

 

 

俺の好きなあの人とは正反対だ。

 

 

そう言えば彼と初めてあった時にこれを理由にフラれた。

 

 

 

 

あからさまに顔をしかめて。

 

 

 

 

 

「よるな。」

 

 

 

 

と。

 

 

取り付くシマもなく。

 

 

 

 

 

 

確かに見た目は軽く見えるのかもしれないし、
実際軽い態度もとりがちだ。
でもそれはアルバイト並みの給料を
少しでも多くする為であって不本意だ。
だけれども今では少し違ってて。






その匂いがすると。

 

 

「オマエはお人良し過ぎるんだよ。」

 

 

 

になっている。

 

 


昔はその匂いが嫌だった。
いかにも悪そうだったから。
ほかの煙草と比べるとまあまあ匂いの方は
軽い方だと言うのはわかる。



別に後ろめたい事は無い。

 

自分は20をいっているし吸ってる相手もそうだ、
というか年上だし。



それでもその匂いはその人の物で。
軽い匂いにキツイ有毒度は彼そのものなのかもしれない。

 

 

 

「煙草・・・苦手じゃねぇのか?」

「苦手ですよ、でも。」

 

 

 

KKさんの匂いですから。

 

 


「肺ガンになっても知らねぇぞ。」

「KKさんがなったら俺の肺を半分上げますよ。」

 

香水とは無縁なあなたにはマルボロの匂いだけ。
それがあなたに言い寄る女性がいないということとは違って、
仕事の邪魔だからでしょうけれども。

 




 

(ああしかし実はそれだって邪魔だけれどやめられないんですよね。)

 

 


 

「言うならば、ほら、カップルが同じコロンをつけているのと同じですよ。」

「は?」

「でも、俺。煙草吸えませんから匂いが移るまで傍にいますよ。」

「風呂入れば落ちるだろ?」

「じゃあ毎日会えばいいんですよ。」

 

 

 

 

 


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

 

 

 

 

 


「だったら俺は毎日煙草を吸わなきゃいけねぇんだろうな。」

「俺のコーヒーってのもありですよ。」

 

 

 


そう笑えば、決まり悪そうに頭を掻く。

 


 


「考えといてやる。」

「ありがとうございます。」

 

 

 

照れ隠しをしている青いツナギの
背中に手を廻しながら感謝の意を。

 

 

俺は毎日コーヒーを入れて、KKさんは煙草を吸って。

毎日会って、KKさんにはコーヒーで俺には
煙草と言うわけにもいかないでしょうけれど。

 

 

 

「あ、でも。ブラックと煙草じゃ胃に悪いんで
  ミルク入れて下さいよ。あ、それと」

「それと?」

「砂糖・・・でも、この時期は。」

 

 

 

明日はシロップとミルクと
新しい酸味の少ないコーヒー豆を買いにでもいきましょうか。
最近また税率が上がった煙草もご一緒に。

 






「あなたはニコチンにタール、
    コーヒーとミルクそしてかすかに甘いのです。」
 








(文字書きさんへ100のお題)04 マルボロ
                  pop'n music
                                                  マコトとMr.KK


 

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クーラーで宥められつつも上がる熱に、機械油の匂いをかいだ。

 

 


タカヨシから教わった、SEのダウンロード方法を
思い出しながらコンピュータ室の薄いパソコンに電源を入れる。

どうやらかなり最新の型らしく、学費はと一瞬思ったが、
ヨシタカに迷惑をかけている訳でもないし、
ヨシヒコに何か云われるようなこともないので
(そもそもこの世界にはMZDが呼んだのだ、故意でないとしても)、
振り払う。





 

そう普通に普通の思考を辿る自分を思わず笑ってしまった。





 

ブラインド越しから細切れで見える木々の緑は
夏の日差しに煌いている。
というらしい(そういう表現も知らなかった)。
ヴォンと低く小さい起動音は懐かしいものとは
違い猛々しさはなく、日常の雑音だった。
誰の趣味だかわからないが先に使っていた生徒が
既定の青のデスクトップではなく、夕日と言いながら
青白く藍より薄い空にオレンジより濃い橙のまるで
つくられたかのような筋がついた砂丘と
なっていて、流石にここまで砂埃はないだろうと思った。









 

今の生活がいやな訳でもなく、
それでいて前の生活が嫌いだった訳でもない。











砂時計が消えたので、
マウスに手を伸ばし【e】をダブルクリック。

首の動きに合わせて顎下のガスマスクが揺れた。

 

 

 


目は幻覚、耳は幻聴、では鼻はどうなのだろうか。

 

 

 



ガスマスクと快適ライフ
  (ずるりと降りてきたゴーグルが視界を染めた。)











(文字書きさんへ100のお題)03 荒野
           pop'n music  JACK






 




このかいだんはじゅうさんだん。
しずしずとしめやかに。
おわりをむかえにのぼるのです。





白い贖罪の塔。





いいだなんて思ってもないくせに、くせに。






そして私は見えないぬくもりを知る手に引かれて
昇りきったのです。
   (ああ!!この腕に眠るものだって私を無言のうちに責めた。)








(文字書きさんへ100のお題)02 階段
                    TOA ルークと。











世界は消えてしまった!!








オレはクレヨンが欲しかった。






あかときいろとあおみずいろとみどりきみどりと
むらさきにちゃいろとはだいろとおうどいろとしろにくろ


















ピカピカの机の引き出しの奥にまるで
かくすかのようにしまわってあった
余り短くなっていないクレヨン。
はオレのものではないのだ。








渡された羽ペンの筆先をつけようと思ったら
インクポッドを倒して机に広がる。
くろしかないインク。






広げられたノートには線が引いてあって
はみだしちゃダメなんだって。
じゃあ線なんていらないのに。






ねぇなんでぼうがひいてあるの?
オレはペールのはながかきたいよ、
あかとかきいろとかあおとかとてもきれいなんだから。
あとはガイとオレもさんにんできょうは
はなのなまえをおしえてもらったの。
くろじゃなにもかけないし、きれいじゃないよ、
さびしくないの?








今日あったことをちゃんと書きなさい








だからかくよ。
おにわにはきれいなはながさいていてとりがとんでた、
そらはおひさまがあったよ










びりびりびりびりびりびりびりびり











やっぱり線がひかれたノートの下の紙にも線が引いてあった。









いらないんだって、いらないんだって。
あかもきいろもあおみずいろもみどり
きみどりもむらさきにちゃいろとはだいろとおうどいろとしろも。
インクだけでかきないって。







かいてるじゃないか、かいてるよ。
きょうあったことをかいてるんだ。








なんどもなんどもノートははぐられて。








オレはきょうあったことをかくようになった。










「今日もなにもなかった、退屈な日だった。」










クレヨンはなくなってしまった。






(文字書きさんへ100のお題)01 クレヨン
              TOA ルーク

















「線を辿るように望まれている」(そうのように、でもそれはオレじゃないってわかる)






血の指して錆びた鉄のよう
というのはそのままだ。
鉄イオンを帯びて赤いヘモグロビンが
体外に吹き出て、酸化をはじめ
錆びた匂いを吐き出している。
春だというのにいやに暑い今日は
(たしか天気予報では真夏並みだとか)、
それがゆったりとした季節らしい穏やかな風に
のって周囲にそれを分散させる。







随分、盛大にかぶちゃってるけど、
よかったシズちゃん。
ケガないみたいだね。
よかねぇよ。








恐慌状態で人にぶつかって来た男は
よほどヤバかったのか、
ヤバイ状況下にあったのか、ぶつかって来たと言うのに、
「道を塞ぎやがって」と叫びながらナイフを
振りかざして静雄に無謀にも挑む。
そのナイフを突き出す手首を逆の方に
曲げるとボキっときき慣れた音をだし、
男が呻くそして――――――――。








ごめんねぇ、シズちゃん。巻き込んじゃったみたいで。








クルクルとよく自分を刺してくるナイフを回しながら、
臨也は笑いながら男を蹴った。
サッカーボールをリフティングの為にあげるような爪先は
男の体を仰向けにして呼吸をし易いようにするのは、
リスクの軽減、善意の撃滅。
そのだらりと伸ばした手に持っている
イヤでも見知ったナイフは
いつもよりもキレイでなく無様だった。






殺るならよ、ちゃんと殺っとけ。
オレだからよかったものの、
他の奴ならどうなってたかわかんねぇだろ?
うん、シズちゃんでよかった。






蟲の居所が悪かったのかナイフは
柄までベタベタになって、重力にしたがって。
切っ先からぽたぽたと落ち。
足元で転がる男たちからはぼとぼとぼとっ、と
擬音をつけたくなるくらいに血の海が広がる。
救急車を呼ぼうと手を伸ばした携帯の
貰い物のストラップが揺れる。












シズちゃんだって巻き込みたくなかったんだけど・・・。
ホントだよ?ホント。
だってソイツら俺のこの
シズちゃん専用ナイフしかない時に襲い掛かって
来たんだもん。咄嗟に使っちゃったけど、ああ、汚い。
シズちゃん、刺しても大丈夫のツワモノってか業物なのに。
覚えてる?内臓をえぐるつもりで突いたナイフ。
5mmあのときは喰いこんだよね。
あれから知り合いに鍛えて貰ったから、
シズちゃんでもいけるかなーと
思って楽しみにしてたのに。









臨也はまるでいたずらをみつけられた子供のように言う。
それでこそ親に怒られてしゅんとした子供のように。
気分が悪かった、胸糞気分が悪かった。
さっきの男の腹を殴ったときに
吐き出された血で青いサングラスの視界は狭く、
染め直したばかりの髪は
この気温でもう乾いてきたのかパリパリとする。










 手前のナイフは二本あっただろ?









静雄がそう言うと、臨也はハッと気が付いて叫んだ。








 生きているもんね!!!








ありがと、シズちゃん。











おもむろに携帯をとりだして、
腐れ縁の闇医者のコイビトとのヒトトキを邪魔をして
男の引取りを頼んだ臨也は、またね、元気でね!!
と手を振ってねぐらへ帰る。
よけいなことをしてしまったと静雄が気付いたころには
臨也の背中は小さくなっていた。
男は足元に転がっているし、
夕日はいつもと変わらずビルに遮られてよくみえなかったが
ブルーのサングラス越しにも眩しく見えたのだ。








烏はすぐ笑うもの。












ヘモグロビンででろでろびん








<擬音語で10のお題>  10 ぼとぼとぼとっ
         デュラララ!!
           折原臨也と平和島静雄







またぶり返してハマった携帯潰しをしていたら、
あまりにも甲高い声を上げて泣くので、
ウルサくて、イライラした。







(それが楽しかったハズなのになんだろ、
  気分って奴かな。)








路地裏はいつも通りにグラフティが踊っていて、
ポイ捨てのゴミとタバコが散乱中。
料理店の裏でもないのに青いポリバケツがあって、
なんかそんな雰囲気を出していると
いうのにネズミはうろちょろしていない。
生ゴミはつまってるのになぁと思って、そうだ!!と閃く。








アレがみたいな、ありがちな、映画のワンシーンみたいな。











どんがらがっしゃんしゃーん











表通りから、いかにもチンピラな男がブッ飛んで来て
、ポリバケツにホールインワン。
尚且つ、フタがあたったときに
飛んでそれが男の頭を打った。









こんなことを出来る人間はそう少ないし、
この時間帯サイモンはたしかシフトが入っているし。










(きっと凄いイライラしてるんだろうなぁ~。)









「最高だね。」








雲ひとつ無い青空の、
暖かな日差しがすえた匂いを充満させている。









人が飛ぶには最高の日和。







<擬音語で10のお題>  09 どんがらがっしゃんしゃーん
             デュラララ!!
              折原臨也と???







一年の計は元旦にあるらしい

 

 なんでか元旦に阿部さんが来た。
と云うか居た。
普通にお雑煮を食べて黄色いダイヤ
もといかずのこを摘んでいた。

 

 


「早く食べないとなくなるぞ、太郎君。」
「あんたが食べてるからだろうが!!
  しかもイクラとかエビとか高価なものばかり!」
「太郎君……。」
「なんですか阿部さん。
  そんな愁傷な顔しても許せませんけど。」
「…ツバが入る。」

 

 

 
ひゅううううぅぅ

 

 


「ほんと神妙な時ほどマトモなこと言わないなこの人!!!!」

 

 

父と母は富士山に初日の出を見に行く
アクティブさを前面に押し出しているので、
止めてくれる人はいない(いたとしても面白がって進めるだろう)。
お雑煮にお節にお屠蘇と一通りお正月を満喫した阿部さんは、
ちなみに僕はまだ食べている、
「そうだ、初詣に行こう!!」と言った。
それで来たんだろうこの人。
ひらめいた風に云われてもなんだかな。

 
 

「行かないのか、太郎君。
  それでも君は神の国の人か!!!」
「ヒェエ、なんか懐かしい問題発言ぶりかえしちゃってる。
 行ってますけど。」
「ちなみに私はここ数年行ってない。」
「堂々と宣言しちゃっていいんですか!!」
「恐くて一人で行けるかーぁ!」
「新年早々情けない!!
  と云うかなんで元旦からエクスクラメーションマーク連発
 しなきゃならないんですか。」
「そうか、なら。無理にとは云わない。
  炬燵でのんびり寝正月もいいしな。」
「そうですねって、うちでですか。」
「駄目か?」
「駄目に決まってるでしょう。」

 

 

 

しゅんとする阿部さんにマフラーを渡す。

  

 

 

「だって初詣に行くんでしょう?」

 

  


 

 一年の計がこの日にあるのだとしたら、僕は。
今年もこの人に振り回されるんだ。

 

 

 



 

「太郎君、あと手袋と貼るホッカイロ(大)とコートを貸してくれ。」
「どうやって来たんだあんた!!」

 

 

 

 

かしわでを打ちながらとなりから
ボインコイサンボインボインと聞こえたのは
聞かなかったことにした。









<擬音語で10のお題> 08 ひゅううううぅぅ
           ギャグマンガ日和
              太郎と阿部さん



 

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絵空事を文字化
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ごみってどこにでもいるよね。
の具現化。
よくわかる例。
ゴミ箱には捨てちゃヤです。
生ゴミの日はイヤにビクビクするんだぜ。


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